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埼玉県上尾市,さいたま市,伊奈町,桶川市,蓮田市の産婦人科 ひらしま産婦人科

4月に双胎{第1児頭位、第2児骨盤位(不全足位)}が経膣分娩しました。

4月に双胎{第1児頭位、第2児骨盤位( 不全足位 )}が経膣分娩しました。
 
近年多胎妊娠は、排卵誘発剤の使用などで増加傾向にあり、双胎即帝王切開を安易に選択しがちですが、出来うる限り、経膣分娩にしてあげたいものです。
 
(症例報告)
上記双胎の症例を簡単に報告します。

  • 1絨毛2羊膜の1卵性双胎  29歳 1経産
  • 平成12年5月20日 3、470gの女児分娩している。
  • 妊娠33週2日において両児共に頭位
  • 妊娠34週2日より第1児頭位、第2児骨盤位。以来分娩まで同体位であった。
  • 妊娠中毒症 蛋白尿4+ 下肢に浮腫 血圧148/86
  • 4月1日 妊娠36週3日陣痛発来。午後10時45分 消失4cm 展退80% 翌日午前11時子宮口ほぼ全開大
  • 午後2時25分人工破膜 午後2時30分 微弱陣痛のためオキシトシン精密持続点滴開始 第2期遷延のため、第1児頭位、吸引分娩にて午後3時15分 2726gの男児娩出 アプガー9−10点
  • 第1児娩出後直ちに内診。先進部高く足を触れる。胎胞はパンパンに緊張している。第2児心音は、第1児娩出直後より5分間聴取不能となる。(第1児娩出後第2児の位置が変わったためと思われる。)やっと確認できた心音は1分間80の持続性徐脈
  • 直ちに急速遂娩の方針をとり、人工破膜し、臍帯脱出したため、オキシトシンン1単位静注。片方の下肢をつかみ、一気に骨盤位牽出術施行。左上肢挙上するも、古典的上肢解出術は容易であった。後続児頭娩出術も容易であった。午後3時28分、2726gの男児が無事生まれた。アプガースコア7−10点。2児とも順調に成育し、退院となった。

*考察*

  1. 第2児が足位であっても、第1児がオバタメトロの役割を果たしているため第1児娩出後は子宮口全開となるため、胎児仮死が発症しても足をつかみ急速遂娩できる。
  2. 上肢挙上は、急速遂娩のため早期に骨盤位牽出術(片足をひっぱった)のためおきたと思われる。
  3. 双胎の体位関係において、第2児足位の場合、足をつかみ急速遂娩出来るので有利である。
  4. 双胎分娩においては、第1児娩出後不測の事態(臍帯脱出、体位変換、胎盤早期剥離等)が常に起こりうることを考慮し、double set up(帝王切開に即切り替われるよう準備してのぞむこと)することが必要である。

なお多胎妊娠の詳細については
平嶋昇:「当院10年間の多胎妊娠と分娩様式の臨床的検討並びに第T児骨盤位、第U児頭位で縣鈎を防ぐ手技について」10周年記念誌:p89−92を引用いたしましたので、ご参照ください。

「 (3)当院10年間の多胎妊娠と分娩様式の臨床的検討並びに第T児骨盤位、第U児頭位で縣鈎を防ぐ手技について 平嶋昇」

 近年多胎妊娠は、排卵誘発などで、増加傾向にあり、早産、妊娠中毒症、第1児死亡によるDIC発生を起こし、ハイリスク妊娠である。分娩様式においても、第1児娩出後、第2児に臍帯脱出や、胎位変換が起こり易いので、帝王切開が増加する傾向にある。そこで表1の当院10年間の双胎妊娠38例の分娩様式を検討した。27例(71.05%)の経膣分娩があり、第1児娩出後3例に臍帯脱出、1例に胎位変換があり、横位となった。臍帯脱出の症例は、2例に吸引分娩、1例に吸引、鉗子分娩で第2児を娩出した。第2児横位の症例は、緊急帝王切開し、娩出した。
 この症例は、妊娠28週3日、26才初産で、第1児、複臀位で、経膣分娩、第U児、横位となり、帝王切開となった症例である。心音良好であり、時間的余裕がある時は、内回転等施行せず、帝王切開にふみきる事にちゅうちょすべきでないと考える。双胎の分娩においては、第1子娩出後不測の事態が常に起こる事を考慮し、double set upでのぞむべきである。
 死産の症例は、2組にあったが(表2)、妊娠23週5日、21才初産、体重405g女児 460gの女児の超未熟児の症例、他の症例は妊娠36週2日、31才、1経産、第1児胎内死亡で来院、第U児胎児仮死で緊急帝王切開施行、第2児はアプガー5点、小児医療センターに転送した症例である。
 表3の多胎妊娠経産の15例中、2例に帝王切開施行されているが、1例は31才経産第1児胎内死亡で緊急帝王切開となった、上述した症例。他の1例は、31才、1経産、前回帝切の症例で、その他の13例は、全て経膣分娩であった。
 当院で経膣分娩した双胎の胎位の組み合わせは、表4の如くである。27症例中、第1児娩出後3例に臍帯脱出があり全て頭位―頭位の組み合わせで1例に5点以下の低アプガーを認め、小児医療センター転送となった。その他の26症例は、全てアプガー良好であった。
 《骨盤位―頭位》の組み合わせについて
 浜田病院時代に、この組み合わせで、縣鉤の症例を経験し、第1児死産、第1児を押し上げ、第U児を吸引分娩で、最初に娩出し、救命した。当院では、この組み合わせで3例の経膣分娩があり、陣痛時第U児の頭部が下降するのを防止すれば、縣鉤を予防出来ると考え、その2例に試みた。助手に陣痛発作時に、頭部を固定させる様に指示した。見事に成功し、浜田病院での苦い経験が、こんな所に役立つとはおもいもよらなかった。
 この二症例を簡単に報告する。症例1、28才0経産(助産婦、開院当初人手不足で、お手伝いしてくれた方で、その後消息をたち、突然平成4年双胎妊娠で、当院を訪れた時、びっくりした。)妊娠35週5日、第1児臀位、第U児頭位、前期破水で入院、平成4年8月12日、午前10時08分、2,122gの女児、午前10時12分、2,186gの女児出産、アプガー各々10点、分娩所要時間7時間55分
 症例2、29才1経産、妊娠37週3日、平成2年11月17日、午後3時40分、3,060gの男児出産、アプガー9―10点、午後3時43分、1,748gの男児出産、アプガー7―10点、オバタメトロ使用し、分娩所要時間1時間55分の超安産であった。
 他の1例は、26才0経産、妊娠28週3日、第T児複臀位で経膣分娩したが、第U児横位となり、帝切となった症例です。分娩中、ずっと第U児の頭部を固定しているのは大変ですが、尊い命に変えられるものではなく、ぜひ試してみてほしい手技である。

表1 Women's Clinicひらしま産婦人科 10年間の多胎妊娠と分娩様式

  1
S61
1986
2
S62
1987
3
S63
1988
4
H元
1989
5
H2
1990

6
H3
1991

7
H4
1992
8
H5
1993
9
H6
1994
10
H7
1995
多胎妊娠 1 2 1 1 5 2 4 8 7 7 38
(0.84%)
経膣分娩 0 1 第1子経膣
第2子帝切
1 4 2 2 7 4 5 27
(71.05%)
品胎妊娠 0 0 0 0 0 0 0 1 0 0 1

表2  双胎妊娠の妊娠週数と分娩様式

週数 双胎組数 児数 死産数 帝王切開
23-27 1 2 2 0
28-31 1 2 0 第1児複臀位経膣
第2児横位帝切
32-35 5 10 0 0
36-40 31 62 1 11
38 76 3 11

表3  初産、経産の違いによる分娩様式

  多胎妊娠 帝王切開
初 産 23 9
経 産 15 2

表4  双胎の胎位と経膣分娩

頭位―頭位 頭位―骨盤位 骨盤位―頭位
19 5 3 27

3月に3人の足位の逆子(骨盤位)が普通分娩で無事生まれました。

   
近年逆子は、帝王切開の傾向が強く、特に足位(臀部より先に足が娩出してくる)は帝王切開が望ましいとされているが、当院では、足位即帝王切開とは考えておらず、オバタメトロを使用し、殆どを経膣分娩している。

今月は5例の骨盤位があり、全足位2例、複臀位1例、不全足位1例、単臀位1例であった。オバタメトロを使用した4例(内3例は足位)は全て無事に経膣分娩した。残りの全足位1例は、3月15日午前2時突然破水し、膣内に両足脱出し、子宮頚菅4cmしか開大しておらず、真夜中の緊急帝王切開となった。午前3時48分、3438gの女児が生まれた。足位の場合は破水の前にオバタメトロを挿入することが必須条件である。

無事経膣分娩した足位3例について、簡単に症例報告する。

「症例1」
31歳初産 身長168cm・体重74kg 妊娠39週6日 不全足位 子宮頚菅3cm開大、展退70%時にオバタメトロ(400cc滅菌水)使用し、3538gの女児分娩。骨盤位牽出術は容易であった。アプガー9−10点  分娩所要時間8時間01分
  
「症例2」
35歳2経産 身長160cm・体重62kg 妊娠40週2日 複臀位 子宮頚菅 3.5cm開大 展退50%時オバタメトロ250cc使用し、3196gの女児分娩。骨盤位牽出術は容易であった。後続児頭は自然娩出  分娩所要時間7時間23分

「症例3」
34歳初産 1回流産 151cm・57kg 妊娠38週6日 全足位 子宮頚菅2cm開大 展退50%時に、午後9時オバタメトロ500cc使用 9時間後(午前6時)メトロ脱出時 全開大 足を触れる。メトロ脱出後陣痛弱まる。1時間後自然陣痛発来 4−5分間隔30秒持続 先進部両足のみ 陣痛微弱のため 午後0時00分 オキシトシン(陣痛促進剤)精密持続点滴開始  午後0時39分破水 片足膣外に出る。もう一方の足は膣内にある。オキシトシンをこの時点で中止。さらに足が外に出るのを50分押さえるも、押さえきれずオキシトシン持続点滴再開すると共に、オキシトシン1単位静注し、一気に骨盤位牽出術施行。この間心音良好。臍帯脱出なし。2978G男児 アプガー9ー10点  後続児頭娩出の抵抗は普通であった。分娩所用時間14時間55分
 
この症例について
*良かった点

  1. 全足位の場合、全開大前に破水すると経膣分娩は難しいが、破水前にオバタメトロを使用し全開大にしたこと。
  2. 心音がよい限り自然破水を待ったこと。
  3. 足が膣外に出ても、慌てずに足を押さえてそれ以上の脱出をくい止めたこと。心音が良い限り、臍帯脱出時でも、慌てずに待機し、決して足を牽引しないことが大事なポイントである。
  4. 最後に一気に陣痛をつけたこと。

なお骨盤位分娩の詳細については、平嶋昇: 「10年間の骨盤位分娩117例の臨床的検討」上尾市原市のまちから5000人へのおめでとう womenn’s clinic ひらしま産婦人科 10周年記念誌 :pp85−87,1996.」を引用いたしましたのでご参照ください。

「(2)10年間の骨盤位分娩117例の臨床的検討」 平嶋昇

 近年骨盤位は帝王切開の傾向が強く、このままでは、産科学は滅びてしまうのではないかと危惧する者である。私事であるが、たまたま長女が初産で全足位で、前期破水、最悪の条件ながら、自らの手で、無知で若気のいたりもあったが、無事に経膣分娩に成功した事もあってこの道にのめりこんでしまった。
 骨盤位分娩児のその後のfollowをすると、発育状態や、IQに問題があるとの意見もあるが、果してそうであろうか。帝王切開の母体へのリスク、帝王切開症候群の児との比較など検討した研究論文があるのだろうか。
 表1当院10年間分娩総数4,537例、骨盤位妊娠136例(約3%)、経膣分娩は117例(86.03%)であった。
 当院では骨盤位分娩においては唯自然に待つのではなく、オバタメトロをはん用している。
 表2全足位で73.3%、不全足位で100%、殿位でも48%使用している。注入量は、全足位、不全足位共500ml。殿位では150ml〜350mlと、子宮口の状態、先進部の下降度、児頭の大きさ、初産、経産の違いなどで、注入量は変化する。全足位の場合メトロ脱出時、子宮口は全開大している。脱出後、オキシトシンの精密持続点滴を行う。破膜は行わず、自然破水を待つ、多くは足と共に殿部がついてくる、足が娩出する頃に、点滴のスピードを上げ、下肢が娩出したら、オキシトシン1単位を静注し臍輪が膣外に出る時、陣痛に合わせて、横8字牽引法で肩甲、上肢を一気に娩出させる。
 骨盤位娩出時においては、子宮口全開大している事、勉力で有効な陣痛が存在する事が、一番大切であると考えている。
 全足位、不全足位、複殿位で総計42例あったが、児のアプガー全て良好であった。
 《上肢拳上》2例を経験したが、2例共妊娠42週の症例で、各々、初産でメトロ使用し、全足位、殿位で、体重3,366gと3,400gで、古典的上肢解出術を行ない、アプガー9―10点で事無きを得た。
 《殿部吸引》について、2症例を経験した。1例は、26才、初産、妊娠39週5日、前期破水分娩所要時間14時間05分、分娩第U期せん延し、吸引せざるを得なかった。3,138gの男児、アプガー9―10点。
 他の1例は、27才、初産、妊娠41週5日、オバタメトロ、オキシトシン精密持続点滴、分娩所要時間24時間55分、分娩第U期せん延し、胎児仮死あり、吸引分娩となった。3,570g、アプガー7―10点、殿部の吸引は、児頭に対する影響はないので、胎児仮死、第U期せん延した場合、有効な手技である。

表1  当院10年間の骨盤位分娩統計

(1986年(昭和61年)7月〜1995年(平成7年)12月)

  1 2 3 4 5 6 7 8 9 10    
  S61年
1986 
S62
1987
S63
1988
S64 H元
1989
H2
1990
H3
1991
H4
1992
H5
1993
H6
1994
H7
1995
10年間
TTL
  %
分娩数 19 140 253 347 467 510 600 736 746 719 4537  
骨盤位妊娠 1 7 11 7 13 17 16 17 22 25 136 2.997
骨盤位分娩 1 6 9 7 12 16 14 13 19 20 117 86.029
経膣分娩の初産数 1 3 5 3 4 10 11 7 11 12 67 57.26
全足位
オバタメトロ使用
1(1)
0
2(1)
2
4(2)
2
0
0
5(2)
5
6(1)
4
3(2)
1
4(3)
4
3(1)
2
2(2)
2
30 (15)
22
73.33
不全足位
オバタメトロ使用
0 0 0 0 0 1(1)
1
0 2(1)
2
2(1)
2
1(1)
1
6 (4)
6
100
複殿位
オバタメトロ使用
0 0 1(1)
0
1(0)
0
1(0)
0
0 2(2)
0
0 0 1(0)
0
6 (3)
0
0
殿位
オバタメトロ使用
0 4(2)
0
4(2)
3
6(3)
4
6(2)
4
9(8)
2
9(7)
4
7(3)
3
14(9)
7
16(9)
9
75 (45)
36
48
殿部吸引
オバタメトロ使用
0 0 0 0 0 0 0 1(1)
0
0 1(1)
1
2
1
50
上肢挙上
オバタメトロ使用
              1(1)
1
  1(1)
1
2
2
100

(  )中は初産の数

表2  当院10年間の骨盤位分類とメトロ使用頻度骨盤位分娩総数117例

  症例 オバタメトロ
使用数
全足位 30 25.64 22 73.33
不全足位 6 5.13 6 100
複殿位 6 5.13 0 0
殿位 75 64.1 36 48
117   64 54.7

Saita5/22号に掲載。 NEW. 2003/05/13up!

「安心できる全国・婦人科マイドクター」に当院が推薦されました。

Saita5月22日号掲載記事Saita5月22日号掲載記事
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